沖縄Life365

沖縄暮らしに戻るため、東京本社への出向を強制解除して帰ってきました。これからどう生きていくのか、徒然連れなるままに綴っていきます。

第一期(小1~高1)の沖縄はまだ本土色が薄く、
大手スーパーも少なく、「〇〇商店」という、
オバァが運営する駄菓子屋に日用品を足したような
小規模商店があちこちにありました。
building_syouten

うちの近所にはゴヤ商店という店があり、
菓子パンやおやつ等のちょっとした買い物はそこを利用していました。

買い物に行くと店先で店主のオバァが友人のオバァと方言全開で
おしゃべりをしていて、本土から越してきたばかりの私には
英語以上に何を言っているのか全く聞き取れませんでした。

店の仕組みもおおらかで、
レジもなく暗算かそろばんで会計をしていました。

ある日、土曜のお昼ご飯にチョコメロンパンを買って帰り、
食べようとすると、側面に白カビが発生してる事に気づきました。
驚いてゴヤ商店にカビたパンを持っていき、
「オバァ、カビてるよ」と交換してもらおうとしたら、
オバァはパンのカビた部分をちぎって捨て、
「うりっ、大丈夫さぁ」とそのチョコメロンパンをそのまま返してきました。
obaasan_tehe
当時、小学校低学年だった私は、
そんなものなのかと持って帰りましたが、
さすがに食べる気にらず、そのパンは捨ててしまいました。
そのトラウマからか、今でも消費期限の確認には過敏になってしまっています。

今ではコンビニによって「〇〇商店」は離島や田舎以外、
すっかり駆逐されてしまいましたが、
昨今の異物混入に対する過剰な反応やそれに伴う大量の食糧廃棄等を考えると、
〇〇商店の持つ、良くも悪くも寛容な世界感の方が健全な気がします。

「うりっ、大丈夫さぁ」


前回とは違う視点で。

生産性とか、達成度とか、要求される仕事のクオリティで考えると
沖縄の給与は妥当というか、むしろ高いと言えるかもしれません。
souko_shiwake

全国チェーンの企業で働いていたので、
同じ職位での仕事のアウトプットを沖縄と東京で比較してみると、
沖縄は6割~8割くらいのイメージです。
自社だけでなく、関連する業者の仕事もそうでしたから、
どの業種も相対的に近い感じになるのではないでしょうか。

沖縄の、「私はあなたを許すから、あなたも私を責めないでね」
っていう、自分が追い込まれないように他人も追い込まないっていう
考え方は、狭い島の中でもめずに共生するための生存能力ですね。
余談ですが、クレーム件数も沖縄は圧倒的に少ないです。
クレームを言ってくるのは本土からの移住者か、一時期本土に住んでいた、
という方が多いです。
沖縄の「許す」文化と東京の「責める」文化の違いですね。
okinawa_chondara

給料の安さも、「仕事できてなくても怒らんで―」の逃げ道として
許容されてきたのだと思います。
出世を嫌がる部下も多かったのは、給与が上がる事より責任が増える事を
嫌がるメンタリティも同じ理由ですね。
この悪く言えばゆるく、よく言えば寛容な文化は、
ダイバーシティ性の高い文化として、私は肯定的にとらえています。

がんばれない人は安めの給与でそれなりに働けて、
仕事を頑張りたい人は頑張って出世していき、会社を支える。
現に、頑張る人、頑張れる人は目立つので比較的簡単に出世していきます。
kaisya_man

本土で普通に働いていた人がUターンやIターンで沖縄の企業に入って、
向うの基準で普通に働いていたら「真面目だ」「優秀だ」と評価され、
出世していく事が多々あります。
ここで自分が優秀だと勘違いしてしまう人はその後落ちていきますが。

今さらながら、残業規制や無理やり有給取得、多様な働き方、ダイバーシティだと
働き方改革が叫ばれていますが、
沖縄の働き方は、とてもよい手本になっているのではないでしょうか。
christmas_zangyou





昔から、沖縄の給与は低い、笑えるくらい安い、と言われ続けてきました。
では、実際どうなのか?
fuutou_yen

かれこれ通算30年沖縄で暮らしてきての実感は、
そりゃ東京や大阪などの都心と比較したら安いけど、
地方都市との比較なら、大差なくなってきている、と思います。

感覚では昔は東京100:60沖縄って感覚でしたが、
今は東京100:沖縄80位まで縮まってきている感じです。
money_megakuramu_man

沖縄が伸びている、というよりは本土がデフレ続きで落ちてきて、
沖縄がじわりじわりと伸びて差が近づいてきたという感じでしょうか。



私が単身で西宮から沖縄に移住してきた第二期沖縄時代は、
関西では時給800円~月給20万スタート位でした。
沖縄は時給は500円台、正社員の月給は10万円台前半が普通で(しかも休みが週1)
最初の1年は社会保険料払がえず、貯金を取り崩してました(社会保険料は前年の所得で計算される)

実家に仕送りをする、という約束で沖縄に移住した私は、
なんで所得の低いとこにきて高いとこにお金を送ってる謎の逆出稼ぎ状態に陥ってました。

当時から沖縄ブームで移住してくる本土人はいましたが、
この給与の安さに耐えられず、2、3年で帰ってしまう方が多かったです。

その後、沖縄は本土企業の進出が進み、それに合わせて労働条件も徐々にまともに
なっていきます。

この春まで出向に出ていた大阪、東京は逆に労働環境は悪化していると感じました。
都心ではだいぶ前から人手不足の対策として「外国人留学生」を労働力として
受け入れています。通常なら人手不足になると給与を上げて(労働条件を良くして)
人を採用する努力をするのですが、人件費を上げたくない企業は、
安い給与のままで働いてくれる外国人留学生を安易に採用し続けているので
給与は中々上がりきらない状況になってしまっています。
(外国人留学生が悪いわけではありませんよ)

東京や大阪の都心でコンビニや飲食店に入ると、
従業員のほとんどが外国人というのは当たり前です。

沖縄もコンビニのCMで外国人スタッフが活躍する内容のモノが放送されてますね。
那覇あたりでは実際に多くの外国人留学生が働いています。

彼ら彼女らを日本語も外国語も話せる優秀なスタッフとして、
高い給与で採用していくのなら問題はなく、むしろ積極的に採用していくべきだと思います。
日本人のスタッフとも切磋琢磨してよい影響がでるでしょう。
world_children

しかし、東京、大阪のように安い労働力として使い倒そうと考えているのなら、
それはいずれ自分達の給与が上がらないという自分の首を絞める結果になると
思います。

ここまで何十年かけて良くなってきた労働条件を、
内地企業の論理で同じ轍を踏んでしまわないように、
沖縄の経営者の方々には未来を見据えた経営戦略を進めてもらいたいものですね。

↑このページのトップヘ